日本の製造業は、開発がうまい企業になろう!

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商品の特徴で自社の存在意義を示さなければ、
現代のようなグローバル競争時代の
不安を消すことができません。

それには自社オリジナルの技術や製品が
直接的なアピールになります。

今までエンドユーザーとの接点が薄かったからと、
いつまでも避けてはいられませんよね。


幸いにして、

グローバル競争時代においても
メイドインジャパンは好評で、
ひとつのブランドです。

憧れの目で見つめられるブランドではありながら、
世界中で商品が使われているほど
拡散しているわけでもないので、
まだまだ拡大の余地があります。

それに、

かつてないほどに国も海外進出や
ものづくり企業の支援策を打ち出しています。


また、

中小企業にとって、
今まで高いハードルだった資金調達や
高額な試作費の問題も、
ついに国内で1億円の受注を超える
プロジェクトが生まれたほど
クラウドファンディングが
一般に受け容れられたことや、

3Dプリンタをはじめとした
オンデマンド生産技術の普及が
進んでリスクがとても低くなりました。


今や、自社オリジナルの技術や
製品に取り組むリスクより、
取り組まない潜在リスクの方が大きいと言えます。

あとは、自らが“商品開発がうまい企業”に変わればいいだけです。


では、開発がうまい企業とはどういう会社でしょうか?


1つめは、マーケットとイノベーション重視なこと。

それでは、どうすれば

開発がうまい企業

になれるのでしょうか。


製造業の会社が失敗してしまいがちなことに、
既存技術や設備の制約といった
“自社の事情”から商品を
発想してしまうことがあります。

でも、開発がうまい企業は、
開発テーマを発想する段階では
自社の技術や設備の制限を一旦離れて、
まずは買う人の事情から発想するように
取り組んでいます。

それに真摯に向き合うところから始めなければ、
ヒット商品を生み出せないことを知っているからです。

それと同時に、
イノベーション(革新)のない開発では、
マーケット重視でもただの日和見に
なってしまうことも知っています。

イノベーションがなければ、
着眼点が良くてもすぐにコ
ピーされてしまう危険性もあります。


商品を買ってくれる人には、
解決したい“何か”のために買うという
目的があります。

この“買い手の目的”を最優先するとともに、
既存の商品を時代遅れにするような
新しい着眼点がなければ、
選ばれる商品を創り出す合理的な
プロセスにはなりません。

そうでなければ幸運に頼る開発になってしまいます。


もちろん、
今は開発がうまい企業も、
マーケティングやイノベーションを
重視する体質を最初から
身につけていた会社はほとんどありません。

売れない商品を開発して在庫処分に苦労したとか、
何かのキッカケで変わっていきました。

だから、かつての彼らと同じように、
今はまだマーケティングやイノベーションを
重視する体質になっていない会社であっても
変わることができます。

危機感を社内で共有できていれば、
本当の危機を体験しなくても
団結し変わることができます。


そして、マーケティングやイノベーションを
重視する考え方は、商品のコンセプトと
パッケージに結実します。

コンセプトは商品の存在意義や狙い
ですからイノベーションが「機能」に現れ、
パッケージは商品が何の役に立つのか
という伝達なのでマーケティングの鏡として
「何を伝えたいのか」という意志が現れます。


また、営業力が足りないと嘆く
経営者の方がおられますが、
“売る”のが営業力で、
“売れる商品をつくる”のがマーケティング力ですから、
製造業に本当に必要なのは
マーケティング力の方です。

そして、マーケティングとイノベーションが
両立した製造業こそ最強です。


2つめが、販売は製品デザインの一部と考えること。

では、マーケティング力を鍛えて
“良い商品”をつくるだけでいいのかと言えば、
それも違います。

“売れる商品こそが良い商品”と言われる昨今、
開発がうまい会社とは、
販路開拓がうまい会社でもあります。

彼らは、自社商品を販売してくれる流通企業との交渉も、
商品が完成してからではなく、
もっと早い段階からコミュニケーションを始めています。

商品のコンセプトが固まったぐらいの
早い段階から相談を持ちかけ、
商品が完成したら本当に売ってもらえる
関係を築いています。

それは“販売をプロダクトデザインの一部”のように
考える思考です。

流通企業のスタッフたちから
「実際に自分たちが販売するんだ」という
当事者意識を引き出し、

積極的に「売りやすい商品とはどんな商品か」という
視点で開発プロジェクトに参加してもらって、
一緒に商品の魅力を磨き上げています。

販路の開発がうまい企業がどんな流通企業に
相談を持ちかけているのかといえば、
小売店などの直接ユーザーと対面している人たちです。

一般に流通は、大卸、仲卸、小売店といった
段階構造になっていて、
それぞれの段階で注文ロット数や
取扱アイテムの種類、商圏の広さが違います。

買い手にできるだけ近いポジションの
流通企業に相談するのが、
販路開拓に成功している企業のやり方です。

特にパッケージについての意見は、
小売店スタッフは日常的に「商品の特徴を
ユーザーに伝える」という仕事をしているので
傾聴の価値があります。


ユーザーに近い流通事業者に
相談することを優先しないと、
販売がうまく進みません。

卸事業者の日常は、
物量と即応スピードを市場から求められているので、
まだ完成していない商品の相談にはあまり乗れません。

既に売れているものだけ扱いたい、
確実に売れる商品の商談だけしたいのが
卸事業者の本音なのです。

そういう事情だから、
最初に卸事業者に相談して「販売実績がないから」と
断られてガッカリしている製造業の社長には、
商品の善し悪しよりも、
相談相手を間違えた可能性がありますよ
とお伝えしたいです。


それに小売店から大卸に向かって
遡っていく逆回り販路開拓を進めれば、
卸事業者との商談で条件交渉を
有利に進めやすくなるというメリットもあります。

できれば、卸事業者側から「買いたい」と
相談をもちかけられるという
受け身になるのがベストです。

また、小売店の平均的な商品仕入の掛率は
卸事業者よりもずっと高いので、
開発資金が回収できていない高コスト段階の
新開発商品としては、
お互い採算を取りやすい取引先でもあります。


3つめが、狭く、濃いニッチ市場から狙うということ。

小売店とグリップできても、
大規模チェーン店でもない限り
十分な受注量を確保できるとは限りません。

むしろ不足なことの方が多いでしょう。

そこでメーカーとしての
プロモーション活動が必要になってきます。


しかし、
メーカーとしてのプロモーション活動
というと「どんな方法がいいのか」とか
「どんなメディアを使うのが効果的なのか」
という方法論になりがちです。

でも、
それは注目するポイントの
順序を間違えています。

中小企業のプロモーションで
最も大切なことは何かと言えば、

『どの市場から絞って狙うのか』

という取り組みの順序以上に
重要なことはありません。


予算の限られた状況で
自社オリジナルの技術や製品を
大きく育てたいのなら、

強い影響力を持つことができる
“狭くて濃い”市場をいかにつくるか――

逆説的ですが、
優れた会社・愛される商品に育てるなら、
まずは取り組む対象を絞って
ニッチ市場から取り組むしか
飛び抜ける方法はありません。

他の選択肢は、
あるように見えて
実は存在しないのと同じです。


「大きな市場に打って出る」という
言葉には魅力的な響きがありますが、

支配的に振る舞える
自社にとってのホーム市場を掴んでから
徐々に周辺市場に移っていく――

これが大きく成長した企業の共通点です。

既にスタートアップビジネスを
大きな企業に成長させた成功者には、

最初から大きな市場を狙っていたら
自分たちも消えていただろうと
振り返っている人がたくさんいます。


また、
プロモーションの大詰めにやる「広告」は、
サッカーで喩えるなら

ゴール前で待つストライカーに送る
ラストパスのようなものではないでしょうか。

「いい商品を見つけた」とか
「いい買い物をした」という
会心のゴールを、
お客様というストライカーに
決めてもらうためには、

受け取りやすく、
シュートを蹴りやすい
絶妙なスルーパスのような「広告」を
彼らの足元に送り出しましょう。


さて、お気づきのように上記の点は、
常に並行して考える必要があるものです。

マーケティングの結果を商品に込めたら
販路が絞られていく、
絞った販路から意見をフィードバックすると
コンセプトにもマーケティングにも影響がある
といったように、一方の仮説を立てたら、
必ず他方にもフィードバックする。

そうやって3つのポイントが
矛盾なくバランスするところを
探さなければなりません。



何となく難しいことのように感じたかもしれません。
でも、しっかり取り組めば全てご自分でできることですので、
ぜひ自社で考えてみてください。

それでも、相談できる相手がなくて不安だという方は、
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Author:JMIA
「日本の製造業は、開発がうまい企業になろう!」をめざす、日本ものづくり自営会(Japan Manufacturing Industry Association、略称JMIA)はマネジメント&ライツ合同会社が主宰しています。

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